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BCP_感染症への対処 (前編)

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    BCP_感染症への対処 (前編)

     

    新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を防止するため政府は4月7日から5月6日までの1ヶ月間、不要不急の外出制限を骨子とした「緊急事態宣言」を発令しました。

    この緊急事態宣言を受け多くの企業と国民は懸命に取り組ましたが5月4日時点で “いまだ全国的に相当数の新たな感染者が確認されており、引き続き感染拡大防止の取り組みを続けていく必要がある” と政府は説明し、緊急事態宣言を5月31日まで延長する決断をしました。

     

    既に1ヶ月以上にわたり経済活動が制限され疲弊の色を隠せない企業にとって、月末までの25日間の延長は事業存続に直結する恐れがあります。
    かといって、ここで制限を緩めれば第二波の感染拡大が直ぐに起こり、企業や国民に甚大な影響を及ぼすことも予測されることから、企業経営者や政府首脳・各都道府県の首長は対処に苦慮しています。

     

    最も望ましいシナリオはこのまま感染が減少し終息することですが、疫学の専門家はCOVID-19が終息するのは、ワクチンが開発されるか、国民の60%以上が免疫(集団免疫)を獲得するか、このどちらかで、早いと思われるワクチンでも1年くらいの時間を要し、その間、感染は拡大と減少を何度か繰り返すだろうと伝えています。

    そのため今後は、感染拡大を防ぎながら経済活動も維持する対処が求められます。

     

    では、そのためにはどのような行動が必要になるでしょうか。
    今回は特徴が解明されつつある新型コロナウイルス(COVID-19)を主題とした、企業の感染症対処(BCP)についてお伝えします。


    ■感染症への対処
    まず、感染症への対処策を考えるにあたり最初に必要となるのは、
    ▶ 新型コロナウイルス(COVID-19)の特性と特徴を把握することです。
    ※ これはリスクマネジメントにおける事実の把握にあたります。当然ですがこの特性・特徴が正確に把握できればできるほど効果的な対処策となります。


    【感染症の特性】
    パンデミックが起こるような感染症は人を介して感染する。いわゆる接触感染型です。COVID-19もこの接触感染です。

    そのため基本的な対処行動は下記の2つになります。
    (1)感染源には近づかない
    (2)感染源を遠ざける

    このように人の行動をコントロールすれば感染は防げます。
    課題はどのようにして行動をコントロールするかです。

     

    <感染症への対処、最初の行動は>
     ・目指すべき最良のゴール(あるべき姿です)を定め
     ・最善の方法で人の行動をコントロールする

    これを最初に考えなければなりません。

    ※ 求める結果が出ず困惑に陥った場合は「あるべき姿」を描き直してください。

     

     

    【最良のゴールとは】
    感染症において最良のゴールは、「いち早く普段の生活を取り戻すこと」です。

    そのためには感染者全員を隔離する、これができれば可能です。
    「市中に感染者がいない」これなら普段の生活が送れます。

     そうなれば経済的ダメージも起こりません。

     

    感染症によるパンデミックはこれまでに何度か起きています。

    そして新たなパンデミックはいつ起きても不思議ではないとWHOは事あるごとに伝えていました。

    “新型インフルエンザは必ず起きる” 耳にしたことがあるはずです。

    にもかかわらず、日本では感染者の隔離施設すらまともに確保できていないことが露呈しました。


    なぜ準備がおろそかだったのでしょうか。

    その要因は二つ考えられます。

    一つは、「意識が低い」 ”喉元過ぎれば熱さを忘れる” です。

    もう一つは、「ゴールが描けていない」ことです。
    目指すゴールがなければ、適切な行動がイメージできるはずがありません。

    「感染の拡大を防止する」これはゴールではありません「結果」です。


    では最良のゴールに向かうための “最善の行動とは” は何でしょうか......

     

    【最善の行動とは】
    ・感染者を全員隔離するために国民全員の検体検査を行うことです。
    夢物語だと思われるかもしれませんが、検体検査が簡便で正確で短時間で行え安価な検査キットがあれば実現可能です。

    COVID-19もパンデミックが起こるまでには3ヶ月間の時間がありましたので、世界中の医療機関と行政機関がワンチームになり行動できれば実現できると私は思っています。 

     

    そして全員検査をするには下記の理解が不可欠です。

    実現のためには数兆円の費用が必要になります。(全員検査は複数回必要です)

    COVID-19の感染拡大で失った日本の経済損失は50兆円くらいになると経済の専門家が言われています。

    国民全員の検査体制が準備できて素早く行動ができれば、経済損失は50兆円よりはるかに少ないコストで済むはずです。

    ・全員検査は最も人のコントロールが軽易な方法です。

     (複雑なコントロールを要するものは問題も多く起きます)

    社会活動の自粛は人のコントロールに苦慮するばかりか、給付金や助成金など、多くの経済支援が必要となります。

     

    国民全員の検査が実現できれば、何が起こるでしょうか。

    「日常の生活がいち早く取り戻せる」

    私はこれが「最良のゴール」であり、そのための行動が「最善の行動」だと思っています

     

    これに近いことができた国があります。台湾政府です。
    台湾政府は早期の段階で中国からの入国制限を行うなど、適切な行動ができたため感染の封じ込めに成功し、いち早く普段の生活を取り戻しました。

    これは国民の安全を第一に考え、「国内に感染者を入れない」強い意志と感染症に対する仕組が具現化できていたから行えたのだと思います。

     

     

    こまでは国の対処について述べました。ここからが本題です。

    では、企業は何をしなければならないでしょうか。


    【感染症への対処】
    もし会社として何も対処をしなければ、どうなります。

    社内で感染が拡大すれば業務は1ヶ月くらい滞ることになります。だから何も対処をしない会社はないはずです。これは職場の安全につながる重要な行動です。

     

    そしてもう一つ重要なのが「企業の社会的責任(CSR)」を果たすことです。

    企業の社会的責任とは、

    経済・環境・社会などに与える影響を考慮しながら、顧客・株主・従業員・消費者などの様々なステークホルダーの要求に対し、適切な責任を果たしていく考え方で ”労働衛生安全、社会貢献、消費者保護、環境配慮、コンプライアンスなど ” が対象です。

    多くの事業者が国の自粛要請に協力したのは 「職場の安全」と「社会的責任を果たさなければならない」との思いからです。

    そして、この活動に消極的であることが社会に伝われば事業に悪影響を与えると考えたからです。

     

    ■ 企業のやるべきこと

    政府は5月25日に約50日間続けてきました緊急事態の宣言を全面解除しましたが、全面解除は感染の終息を意味するものではありません。”感染は低下の傾向である” このような意味合いです。

    先にも述べましたが新型コロナウイルス(COVID-19)との戦いは1〜2年続くと疫学の専門家は言っています。

     

    これまでは政府が半強制的に社会活動(経済と消費)を制限してきましたが、これからは自主的に感染拡大をさせない行動が求められます。

    企業にとってCOVID-19との真の戦いはこれからが本番なのです。

     

    そのためにまずは 「COVID-19脅威の見える化」と「現在の財務体力」と「今後の展望」を複合的に考察して戦略を練らなければなりません。

    長期になると思われるこの難局を切り抜けるには「やれる感染症対応をやる」しかないのです。


    ■ やれる感染症対応をやる
    感染症に対する「職場の安全」と「事業活動」はトレードオフの関係にあります。

    職場での感染を防ぐために、人との接触を制限し安全を優先すれば、事業活動は低下します。(接触を8割減らせば、事業活動も8割低下することになります)
    事業活動が8割も低下すれば企業は生きて行けません。
    (逆に、事業活動をフリーにすれば職場に感染が拡大します)


    “職場の安全を優先にすれば、従業員は感染から命は守れるが、事業を失うことで生活が困窮し命の危機が生まれる” と言うことになります。


    だから企業は、
    従業員の安全
    (感染から守る)を確保したうえで、可能な範囲の事業活動を続ける。
    この対応が求められることになります。

    (これは労働契約法で定められている職場の「安全配慮義務」でもあります。)
    しかしこの対応は業種・業態や業務内容によって大きく異なります。

     

    自社の事業において「何が出来るか」

    これを的確に捉えるには病原体の感染特性を知らなければなりません。
    知れば「何を」 “どのようにコントロール” するかが見えてきます。

     


    ■ 新型コロナウイルス(COVID-19)感染のファクター
     COVID-19病原体の特徴
      注)下記は現在までに伝えられている主な特徴を記述しています。
    < 感染力 >
    空気感染する結核、水痘、麻疹よりは弱いが、インフルエンザよりは強力といわれています。
    < 感染経路 >
    (a)飛沫感染
    (咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染する)
    (b)接触感染(咳やくしゃみで飛び散ったウイルスが付着したモノに触れることで感染する)
    (c)一部に、密室でエアロゾル感染があると伝えられています
      (エアロゾルとは、大気中に放出されたウイルスが漂っていて、それを吸い込んで感染する)
    < 感染の特徴 >
    注)現在までに伝えられている感染の特徴です。(今後修正が加わる情報があるかもしれません)
       感染防止に有効な情報が新たに判明すれば行動を変えることも必要です。

    ・感染しても30~50%は症状が出ない(未発病者率は更に高い可能性があります)
    ・発症しても発熱やセキなどの軽症者が多い
    ・重症に至るのは高齢者や基礎疾患を持っている中の一部の方である
    ・子供は発症しても比較的軽症の場合が多い
    ・発病者の潜伏期間は
    (感染し発症するまで)1〜17日間
     (多くの方は感染から3~5日目で症状が発現したと伝えています)
    ・感染者は発病しなくても(潜伏期間でも)周囲の方にウイルスを感染させる
     (感染力が最も強くなるのは発病の1日前で、発病後8日を過ぎると感染力は大きく低下する)
    ・最大の特徴、

     潜伏期間中は自覚症状がないため普段と同じ行動をして周囲にウイルスをまき散らす
      ※ この行動を防ぐには検査をして陽性であることを自覚させなければなりません。

    ・感染者が免疫(抗体)を持つことができれば、事態を変える期待ができます。

      (これは現時点ではまだ不明です)

    < 病状の特徴 >
    ・早期は、発熱、セキ、鼻汁、咽頭痛や胃炎をおこすこともあります。

     (早期はインフルエンザの症状とよく似ています)
    比較的年齢の若い方には味覚や嗅覚の異常を訴える方もいます。
    ・病状が進めば、頭痛、発熱、悪寒を伴う呼吸困難(肺炎)と倦怠感が起こります。

     

    < 市中に放出された病原菌の生存時間 >
    米国の衛生研究機関の調査では、

    ・段ボールや服などの繊維に付着した菌は最長1日

    ・プラスティックやガラスやステンレスなどの金属表面では最長3日間

    ・エアロゾルの状態でも最長3時間は生存する

    と報告されています。

     

    < 病原体の季節性(温度や湿度の関係性) >
    正確には1年を通した定点観察し変化を調べる必要がありますが、中国で40人以上の患者が出た100都市で比べたところ、気温と湿度が高いほど感染は低いとの結果が報告されています。


    < 新型コロナウイルス(COVID-19)の終息 >
    COVID-19の終息と言えるのは、治療薬とワクチンが開発されるか、国民の60%以上が免疫(集団免疫)を獲得するか、このどちらしかないと伝えられています。

    (疫学の専門家の方は1〜2年くらい必要だろうと言われています。)
    また、その間は感染拡大と減少を何度か繰り返すと伝えています。


     

    上記の感染ファクターを基に、

    あなたの会社は、従業員の安全(感染から守る)を確保しつつ可能な範囲の事業活動を続けるために、「何ができ」「何をしなければならないか」考えなければなりません。

     

     

     

     

    次回の「BCP_感染症への対処 (後編)」は

    具体的に「何ができ」「何をしなければならないか」をお伝えいたします。


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