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吉本興業に必要な改革は「これ」です

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    吉本興業に必要な改革は「これ」です

     

    「闇営業問題」をめぐる一連の騒動を、私は “お家騒動” だと思いながら眺めていましたが、そうも言っていられない事態に突入してしまいました。

     

    それは、7月22日に行われた吉本興業(以下は「吉本」と表記) 岡本昭彦社長の会見の翌日に行われた政府の定例会見で “吉本興業を非難する発言” が相次いだからです。


    ・柴山文部科学相は

    「文化の健全な振興の観点からもガバナンス、コンプライアンスは極めて重要だ」と批判。
    ・平井科学技術担当相は

    「コンテンツ制作者として非常に有力な企業であり、法令順守の徹底や説明責任を期待せざるを得ない」と発言。
    ・公正取引委員会の山田昭典事務総長は

    「所属タレントとの契約書がないことは、競争政策の観点から問題があり、著しく低い対価での取引要請になり得る」と指摘。
    ・宮腰沖縄担当相は

     沖縄の在日米軍施設・区域の跡地利用を検討する有識者会に吉本の大崎洋会長を任命したのだが…… 。
    などの発言が起きました。なぜこのような発言が起きたのでしょうか。

     

     

    それは、この事業にあります。
    吉本は政府が進める海外需要開拓の一環として進められている教育事業「Laugh&Peace_Mother
    (沖縄に事業運営会社を設立、2019年10月事業開始)」に参画することが決まっているからです。
    そしてこのLaugh&Peace_Motherには「クールジャパン機構」から最大100億円(税金)の出資も決まっています。

     

    ■Laugh&Peace_Mother(ラフ(笑い)&ピースマザー)とは
    「NTTのICT技術と、吉本のエンタメ力と、クールジャパン機構の海外支援事業ノウハウを融合させ、遊びと学びがコンセプトのプラットフォームで、国内とアジアを中心とした海外に教育コンテンツを配信する事業です。
    主なコンテンツは「子供向けの教育コンテンツ」で吉本が担当することになっています。

     

    政府は100億円もの税金をこの事業に投入するのです。
    だから政府関係者は「 “振る舞いや言動” は、税金を投入するにふさわしい企業でなければならない」と吉本に苦言を呈した……  いや、これは苦言ではなく警告かもしれません。

     

    なぜなら、政府も社会から下記のような非難を受けているからです。
    ・過去にも吉本は反社会的勢力との繋がりによる不祥事を起こしている。このような企業が教育事業に参加し政府の出資
    (税金)を受けるのは、おかしくないですか?
    ・なぜ安倍首相は吉本の舞台に登壇するほど仲良しなのですか?
    ・政府は吉本の身体検査をしたのか疑問です?

     

    これらの ”的を射た非難” は、政権に対する社会の風向きを変える雰囲気を持っていました。

    だから政府は、第3の「モリカケ問題」に発展するのを恐れ素早く手を打ったのでしょう。

     

     

    しかし、吉本でほんとうに大丈夫...... 

     

     

    問題となった吉本の記者会見から1ヶ月が過ぎましたが、社会はいまだに懐疑的な見方が強いのです。

    私も、今の吉本が “子供の教育事業に参加し政府の出資を受ける” にふさわしい企業か疑問を抱いています。(政府関係者も同じだと思います。)

    吉本HDは29の事業を手がける事業者で、社会的影響力の強い有名企業です。そんな企業が再び不正を起こせば......

     

     

    では、吉本は「何を変えなければ」ならないのでしょうか。

     

    今の吉本を見て「変わらなくてもよい」と思う方はまずいないでしょう。
    多くの方が改善ではなく「改革が必要」と思っているはずです。


     「改善」と「改革」の違いを一言で表せば
      ・改善は、効率の追求で成果は利益です。
      ・改革は、価値の追求で成果は組織のパフォーマンス向上と、

       目先の収益ではなく長期的視野による収益の確保です。

     

    そして、柴山文部科学相と平井科学技術担当相は “何を変えなければならないか” を指摘しています。
    両氏は「ガバナンス、コンプライアンス、説明責任」を果たす体制を整えろと言うメッセージを送っていますが、これは経営者に求められる基本精神(順法、公正性、透明性)です。
    この基本精神が求められると言うことは ”経営者としての資質を身に着けろ” と言っているのと同じです。

    多くの方が、このお家騒動を見てこのように感じたと思います。



    では、この吉本の改革を行うには、まず何が必要でしょうか。

     

    改革を行うのに最も重要となるのは “変わらなければならない” と言う「意志意識」と、その次にくるのが、改革の「目的」と達成のための「ビジョン」です。

     

    そして経営者は目的とビジョンを明確に示し具体的な行動に移しますが、この行動は強制するものではなく、関係者が自発的に行動するレベルまで落とし込むことが重要なのです。(改革が失敗する要因の多くは、このレベルまで落とし込めないためです)


    では、今の吉本にふさわしい改革は何だと思われます。
     私は「コミュニケーション改革」だと思います。


    これは、岡本社長が記者会見の場で何度か「コミュニケーション不足」があったことを認めているからです。だから、変えなければならない強い意志や動機が見て取れます。

     

    そして「コミュニケーション不足」は、多くの不正・不祥事の発生要因でもありますので、柴山文部科学相と平井科学技術担当相が指摘しました「ガバナンス、コンプライアンス」にもミート(meet)しています。

     

     

    しかしながら、コミュニケーションの改革は非常に難しい改革でもあります。

     

    実際に不祥事が再発した経営責任者に再発の原因を聞けば、その多くが「コミュニケーション不足」から起こったと答えています。
    重要だと認識していても容易ではないと言うことです。

     

    なぜなら、コミュニケーションは常に意識をしなければ、知らず知らずのうちに失われて行くもの。そして重要な要素となるのが、お互いを尊重する “人間性” が深く関わってくることです。(家庭でのコミュニケーションを思い起こしてください......  )

     

    そして、コミュニケーションの改革が出来れば、まちがいなく「ポジティブな社風」に変わります。

     


    この改革、吉本では「誰であれば行える」のでしょうか
     大崎会長でしょうか?
     岡本社長でしょうか?
     この二人に行えないのであれば、「誰で」しょうか?


    今の吉本はこのことを真剣に考え改革を成し遂げるしかないのです。

    でなければ、吉本は政府の信頼を喪失するだけでなく、社会からの信頼も失うことになります。(コンプライアンス改革も出来ない企業に、”国の政策事業” に参加する力量はないと言うことです。)

     

    そして、改革を成し遂げるには、もう一つ大事な行動があります。
    (私は、この行動を起こさない限り改革は成功しないと考えています。)

    それは、強い意志をもって、社会に「目的」と「ビジョン」を宣言することです。
    (後には引けない状況に追い込むのです。)

     

    気が付かれた方もいると思いますが、吉本は ”この宣言” を三度行っています

    ・一度目は、6月27日の「決意表明」で

    ・二度目は、7月22日の岡本社長の会見時に読み上げられた「共同確認書」と「経営アドバイザリー委員会」の設置で

    ・三度目は、8月8日の第1回経営アドバイザリー委員会後の会見で

     

    それぞれの内容は

    決意表明は、吉本所属の社員・タレントは一丸となってコンプライアンス遵守の再徹底を行う。

     

    共同確認書は、署名することで吉本の社員および所属タレントであることを明確にすると共に、下記7つの事項の誓約をする。

     1)反社会的勢力との関係を断絶します。
     2)教育を徹底します。
     3)営業先を適切に決定していきます。
     4)守秘義務を守ります。
     5)差別と中傷を排除します。
     6)あらゆる権利を尊重し、マネジメントを行います。
     7)本宣言を周知・徹底します。

     

    経営アドバイザリー委員会の役割は、吉本の経営懸念事項について専門的知見から助言・アドバイスを提言いただき、これらを元に「社会的責任を果たし、より多くの皆様から信頼され、更に社会に貢献することができるよう」社内改革を進める。


    ・更に共同確認書の署名後は、所属タレント個々に書面で「専属マネジメント契約」または「専属エージェント契約」を締結する。

    そして「契約書」は、優越的地位を使うのではなくタレントを守るための契約である。と伝えています。

     

    このように素晴らしい「目的」と「ビジョン」を表明しています。

     

    この表明に真摯に向き合い、「経営陣・社員・タレント・経営アドバイザリー委員会」の円滑なコミュニケーションが実現できれば、吉本は「失った信頼」を早期に回復させることが期待できます。

     

     

     

    それでは、この吉本の ”改革が宣言通りに進んでいるか” は、どこに注視すれば見えてくると思いますか。

     

    私は吉本所属芸人の契約に、まずは表れると感じています。

    契約において最も起こりやすい問題は「優越的地位の乱用」です。

    優越的地位の乱用とは、「優越している当事者(吉本)が、取引の相手方(芸人)に対し、その優越している地位を利用して、正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為」を指します。

    ・芸人と事務所のギャラの分配比率「1:9」など著しく低い報酬がないこと。

    ・著作権、肖像権、パブリシティ権などの知的財産権を尊重すること。

    ・移籍や独立などに伴う芸能活動の妨害をしないこと。

     

    これらは、「優越的地位の乱用」「権利の侵害」「取引妨害」など不公正な取引(独禁法)として禁じられていますので、コンプライアンス厳守を宣言する企業で起こることはありません。


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