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「不祥事管理の教本」 未然防止の本質 (8th)

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    リスクマネジメントの専門家がお伝えします。

    誤った「リスク評価」が招くもの

     

    リスクマネジメントには、対象となる事案のリスク評価が欠かせません。

    なぜなら、リスク評価の軽重によって対応が大きく異なるからです。

     

    事が表面化するまで放置することが出来るリスクもあれば、

    放置したことで取り返しのつかない事態に至るリスクもあります。

    これらは、起点となる事案の初期段階でのリスク評価にかかっています。

     

    ”初期段階の「正確なリスク評価」で決まる” と言っても過言ではありません。

     

    例えば、

    軽微な不正だと評価し放置したことで、

    この不正が時間と共に社内に蔓延し「組織ぐるみの不正」に発展します。

    この状況下では、”今さら社会に公表できない” との思いが強く働き隠蔽が起こります。

    (従業員は、不正に対し違和感を感じながらも指示に従っています。)

     

    更に数年が経過すれば不正は常態化し、事は更に深刻となります。

    この時点での不正の発覚は、企業の存続をも左右する問題に肥大しています。

    (従業員は、不正に対する罪悪感が麻痺していますので不正は更に続きます。)

    そしてある日、突然不正が表面化します。

     

     

    このように、リスク評価を誤ったことで現在窮地に立たされている企業があります。

    日本を代表する企業の ”日産自動車、神戸製鋼所、SUBARU(スバル)” です。

     

    ▶日産自動車とスバル:「無資格者による完成車車検」問題

    工場から出荷される完成車の「完成検査(完成車車検)」は完成車検査員の認定資格者が行うことになっていますが、この完成車検査と完成車検査終了の認定書類への押印を、共に無資格者が長年にわたり行っていたことが発覚しました。

     

    ▶神戸製鋼所:「製品の性能表数値を改ざん」問題

    製品に添付する「検査証明書のデータ(性能表の数値)を改ざん」して出荷していたことが発覚しました。

    しかも多くの製品で数十年にわたり行われていたと伝えられています。

     

    この2つの問題は、

    共にキラーリスクとも呼ばれる下記の重要なリスク評価の誤りです。

    ・無資格者による「完成車車検の車検証」

     ※正しくは ”完成車検査終了を認定する書類” ですが便宜上「車検証」と表現します。

    ・改ざんされた「製品の性能表」

     ※性能表はスペックシートです。

     だから今、経営危機に直面しています。

     

    上記のリスク評価が正しく行われていたなら、経営危機に至ることはなかったはずです。

    あなたなら『「完成車の車検証」と「製品の性能表」に潜むリスク』をどのように評価しますか。

     

     

    このリスク評価は、「完成車の車検証」と「製品の性能表」が、

    何のために存在しているか、 このことが理解できれば見えてきます。

    そして、”車検証と製品の性能表が無かったとすれば” どうなるのか。

    このことを考えれば評価ができます。

     

    では、

    ▶完成車に「車検証」が無ければどうなると思います?

    (これがリスク評価となります)

    ”工場で組み上げました、安全の保証は出来ませんが” それでもよければ購入してください。

    このように言っているのと同じです。

     

    車検証は、”国の安全性基準に従い完成車の検査をいたしました” その証です。

    だから車検証は、安全性に対するエビデンス(根拠)なのです。

    (安全ですと主張することが出来る唯一の根拠です)

     

    日産自動車とスバルは、自動車にとって最も重要な「安全性の根拠」をなくしたのです。

    社長がいくら ”安全性には問題ありません” と言っても、その根拠がありません。

    (何をもって安全であると言えるのですか? この質問に答えることが出来ないのです。)

    だから、数百億円の費用をかけてでも対象車をリコールし完成車の再車検を行うこが必要となったのです。

     


    ▶「製品の性能表」が無ければどうなると思います?

    (これがリスク評価となります)

    取引先の ”要求を満たしている” と言えるエビデンス(根拠)をなくすことになります。

    製品で最も重要な要素は「安全性を示す強度と耐久性」で、性能表(スペックシート)にはその製品の能力を示す数値がデータとして書かれています。

    この数値の改ざんでスペックシートの信頼性がなくなったと言えます。

     

    神戸製鋼所の社長が、”JIS規格(安全性を示す日本工業規格)は守っている” と言っても信憑性がありません。

    (何をもってJIS規格は守られていると言えるのですか? この質問に答えることが出来ないのです。)

    残念ながら神戸製鋼所のスペックシートは信頼できません。

    ”数値の改ざん” とはそういう結果になるのです。

     

     

    ・無資格者による「完成車車検の車検証」は、安全性の根拠を。

    ・改ざんされた「製品の性能表」は、スペックシートの信頼性を。

    共になくすことになるのです。

     

    それぞれの事案の初期段階で、このように「正確なリスク評価」が出来ていれば。

    現在3社が直面している危機は起きていないはずです。

     

    そしてこれは、誤ったリスク評価が招いた結果です。


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