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企業の「組織的不正」、防ぐには何が必要

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    リスクマネジメントの専門家がお伝えします。

    前回は、上司から「不正の指示を受けた場合の対処」についてお伝えしました。

    今回は不正の対処の中で、最も重要である「不正をさせない」ためには、何が必要かをお伝えします。

     

     

    前回の記事でもお伝えしましたが、「不正はいつか発覚」します。

    不正はこの発覚の経緯(プロセス)を強化することによって、なくすしかありません。

     

    ”不正はしてはならない” これは誰もが認識していますが、メディアで報道されることのない軽微な不正は、おそらく毎日のように何処かで起こっていると思われます。

    (あなたの周りでも、いくつかの不正が起こっているはずです)

     

    そのため多くの企業はコンプライアンス(法令順守)強化として『知識と倫理の教育と啓発』が行われているはずです。

    にもかかわらず不正は起こっています。

    これは倫理強化だけでは、不正がなくならないことの表れです。

     

     知識と倫理の教育や啓発が不要だと、言っているではありません。

     ”不正をなくすには” 更に何かを強化しなければならないのです。

     

    倫理強化ではなくならないのであれば、私は不正を監視する「仕組みを強化」するしかないと考えます。

    そしてこの仕組みの強化ポイントは、不正発覚の経緯(プロセス)の中に隠れています。

     

    強化ポイントを探る不正の分析

    不正は大きく分けて2種類に分かれます。

     一つは、個人的な不正

     もう一つは、組織的な不正

     です。

     

    この2種類の不正発覚の経緯を分析すれば、対策が見えてきます。

     その不正発覚の経緯と要因は......

     

    ■個人的不正の発覚経緯と要因

    不正の多くは個人的な不正で、「内部監査」で発覚します。

    ・会計監査では、主に金銭的な不正が見つかります。

    ・業務監査では、主に行為的な不正が見つかります。

    (これが発覚の経緯となります)

    これらの不正は、職務権限の悪用からくることが多く「承認、管理、保管、記録...など」の行為が、一人の者に集中していることで、チェック(監視)機能が適切に働いていないことが要因です。

     

    個人的な不正は「ルーズな管理体制」と「過度の信頼(根拠のない信頼)から生まれるので、この監視体制の仕組みを強化すれば多くの不正が防げます。

     

    1つの重大な不正の背景には、29の軽微な不正があり、その背景には300の異常な状況が存在する。

    これはハインリッヒの法則ですが、この軽微な不正や異常な状況を分析し、「発生原因や発生要因」を把握し、監視体制に組み込めば強固な仕組みが構築できます。

     

     

    ■組織的不正の発覚経緯と要因

    この不正の発覚は内部告発によるものが大半を占めており、告発がなければ発覚しなかったと思われるものが多くあります。(これが発覚の経緯となります)

     ・不正経理(粉飾決算、所得隠し、損失隠し、脱税... など)

     ・カルテル、談合

     ・不法労働行為

     ・製品品質(不適格品/不適合品)

     など... 経営陣が組織的に行っていた不正にはこのようなものがあります。

     

    経営陣は不正であることを認識し ”いかにして不正を発覚させないか”、経営陣の総意で隠蔽しているのです。

    不正を取り締まる側が、不正を行っているのですから、容易には発覚しません。

     

    では経営陣はなぜ不正をしなければならなかったのでしょうか。不正の真意はなんだったんでしょうか。

    そこには日本人の「状況依存性」と「気質特性」が大きく関係しています。

    これらを掘り下げることで対策が見えてきます。

     

    【状況依存性】

    不正の真意、それは「業績や成果」に大きく関係しています

    ”不正をしてまで” 業績や成果を上げなければならない状況と強烈なプレッシャーです。

    ・利益を上げなければ会社が潰れる(会社が立ち行かなくなる)

    ・会社が潰れれば多くの社員が職を失う

    ・これだけは避けなければならない。

    このような状況が ”不正も致し方がない” この思いに至るのです。(これが要因です)

     

    これは悪事の正当化です。

    この正当化に経営陣や社員が巻き込まれ、不正に加担する人数が増えることで罪悪感が麻痺します。

    (これが状況依存性です)

     

    【気質特性】

    会社員であれば「 ”自社が潰れる” ことなどあってはならないこと」で、これまで会社に尽くしてきたことが ”無になる” との思いがとても強く働きます。

    この 「会社に尽くす」 思いが日本人は強く、会社を守ることが正義に見えますが、この正義には「善」はありません。

     

    ■正義はあっても「善」はなない

    不正と隠蔽に加担する者は、”会社が潰れれば多くの社員が職を失う” だから「多くの社員の職を守らなければならない」この正義が後押しをしているのです。(隠蔽の正当化です)

     

    このような状況に置かれれば、誰もが不正の告発をためらうでしょう...  そして、何が善悪か悩むでしょう。 

    この「ためらう」点に不正監視の強化ポイントが隠れているのです。

     

    ■組織的不正の発覚経緯と要因から対策を考える

    <経緯と要因>

      会社が潰れれば多くの社員が職を失う

      告発のためらい
     「善悪」の悩み

      強い意志と勇気がいる告発者

     

    これらを基に対策を考えれば、,両況をつくらないことにないます。

    そうなれば↓は起きません。

    そして、ざい意志と勇気もいりません。

    そうなれば、ス霹が容易になり、不正の隠蔽は少なくなるはずです。

     

    組織的不正は告発をためらう者がいるから、問題を複雑にしているのです。

     

    対策の一つは、告発をためらう要因の排除です。

    経営陣が組織的に行っている不正を防ぐには、下記のⒶⒷを構築する。

    Ⓐ「早期告発の仕組み」

    軽微な不正は、時間が経過することで重大な不正に変移します。

    だから、軽微な不正であるときに発覚させることです。

    この仕組みが構築できれば、上記´↓は起こらず、イ起こります。

    軽微な不正の発覚であれば、会社へのダメージも小さく信頼の回復も容易に行えます。

     

    Ⓑ「不正事案をオープンにさせる仕組み」

    不正が発覚した場合、その事実は関係者内に止められオープンにしない文化が日本企業にはあります。

    ”不正は恥だから表に出したくない” との思いです。

    この文化が隠蔽を助長させています。

     

    では、不正が行われたことをオープンにすればどうなると思われますか。

    更に、”不正が増加や巧妙化する” と思われますか。

     

    多くの日本人は ”不正はしてはならない” し ”不正をさせてはならない” と考えます。

    そのため、自然に不正を監視する行動が起き、「身の周りで不正が行われていないか注視する」ようになります。

     

    そうなれば、社内に不正は許さない雰囲気が芽生え、更に不正をさせない文化(社風/風土)に発展して行くはずです。

    不正を行う輩は周りからの監視の目に脅威を感じ、不正を躊躇(ちゅうちょ)するようになります。

    (これは犯罪心理学です)

     

    不正をさせないためには、

    「知識と倫理の教育と啓発」「監査と早期告発の仕組み強化」に加え、「不正事案のオープン化」により生まれる「不正をさせない文化」が根付かない限り、不正はなくならないと私は考えています。


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