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「不祥事管理の教本」 未然防止の本質 (7th)

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    不祥事の未然防止は、不祥事に至る「原因」や「要因」を取り除くことです。

    「優越的地位の乱用」は 、なぜ起こる!

    (濫用と乱用は同じで、メディアは主に「乱用」を使い、行政は「濫用」を使っています)

     

    優越的地位の乱用を起こす企業は、「基本的なガバナンス」が機能していません。

     

    基本的ガバナンスが機能していないとは、

    パワハラ・セクハラ・いじめ... など、倫理規範に反する行為を是正する統治能力が低く、不正行為が起きても ”見て見ぬふり” をする体質が社内に形成されています。

     

    この体質は、”不正行為や不法行為を見かけても上司に報告しない” 報告義務の放棄に表れます。

     

    あなたの会社では起きていませんか。

     

     

    先日、大阪ガスに「優越的地位の乱用」の疑いがあるため公正取引委員会は同社に立ち入り検査を行いました。(不公正な取引の疑いです)

     

    優越的地位の乱用とは、

    取引上の地位が優越している当事者が、取引相手に対し、その地位を利用して正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為を行うことです。この行為は「独占禁止法」により、不公正な取引方法として禁止されています。(公正取引委員会資料より引用)

     

    優越的地位の乱用(不公正な取引方法の禁止)に類似する行為を禁止する法律に下請法があります。

    下請法は、親事業者の下請事業者に対する取引を公正にし、下請事業者の利益を保護するために制定された法律で、適用対象を明確にし違反行為を具体的に法定しています。

    (公正取引委員会資料より引用)

    例えば、受領拒否、下請代金の支払遅延、下請代金の減額、返品、買いたたき、物品の強制購入・利用の強制、不当な経済上の利益提供要請、不当な給付内容の変更や不当なやり直し... などの行為を禁止しています。

     

    なぜこのような行為を立法化してまで禁止しなければならなかったのでしょうか。

     

    それは、取引上弱い立場にある下請け事業者に不利益をしいることで、親事業者が容易に利益を得る手法が定着していることにあります。

    厳しい表現をすれば、親事業者には「下請け事業者は ”生かさず殺さず” 搾れるだけ利益を搾り取れ」 との思いがあり、あらゆる手段で利益を奪い取る行為が横行しているからです。

     

    【優越的地位の乱用事例】

    ▶大阪ガスの行為は、(2017/8)

    自社のガス機器を販売する販売店に対し、毎月の販売ノルマを強制的に設定し達成できない販売店にはペナルティーとして、業務エリアの縮小や機器の仕入代金の値上げなどを行っていた疑いで立ち入り検査を受けました。

     

    ▶セブン・イレブンの行為は、(テレビ等で大きく報道されましたので記憶されていると思います)

    フランチャイズ店の加盟店主に対して消費期限直前の”弁当・惣菜・牛乳類... など” の値下げ販売は、セブンーイレブンの利益の妨害であるとし「見切り値下げ販売」を禁止していた。

    *自社利益の優先で、フランチャイズ店の利益を妨害する行為。(優越的地位の乱用で排除措置命令)

     

    また、セブン・イレブンは、(下請法の規定に反する違法行為で勧告:2017/7 )

    消費者に販売する食料品の製造下請け事業者に対し、支払うべき理由がない費用を仕入代金から減額していた。

    ・商品案内作成代、新店協賛金、を下請け代金から差し引いていた。

     

    ▶山崎製パンの行為は、(下請法の規定に反する違法行為で勧告:2017/5

    下請け事業者の支払うべき理由がない費用を仕入代金から減額していた。

    ・ベンダー協賛金、箸・フォーク代、登録写真代、販促協力金、オープン販促費を下請け代金から差し引いていた。

    ・また下請け業者に販売奨励金等を支払わせていた。

     

    ▶ファミリーマートの行為は、下請法の規定に反する違法行為で勧告:2016/8 )

    消費者に販売する食料品の製造下請け事業者に対し、支払うべき理由がない費用を仕入代金から減額していた。

    ・開店時販促費、カラー写真台帳制作費、売価引き、を支払わせていた。

     

    このように弱い立場にある下請け業者の利益をむしりとる行為は、年間十数件起こっています。

    詳細につきましては、公益財団法人公正取引協会のホームページ(下記URL)よりご覧ください。

      URL    https://www.koutori-kyokai.or.jp/announce/index.cgi

     

    被害に遭われた事業者に対する相談窓口は全国に設置されています。

    ・公正取引委員会事務総局 経済取引局 取引部 企業取引課

     又は、北海道事務所、東北事務所、中部事務所、近畿中国四国事務所、九州事務所、各事務所の下請課

        沖縄総合事務局 総務部公正取引室

    ・中小企業庁 事業環境部取引課

     又は、北海道経済産業局、東北経済産業局、関東経済産業局、中部経済産業局、近畿経済産業局、

     中国経済産業局、四国経済産業局、九州経済産業局、沖縄総合事務局、各局の産業部中小企業課

     

    又は、 最寄りの商工会議所及び商工会に設置されている相談窓口の

    「独占禁止法相談ネットワーク」でも相談を受け付けています。

     

     

    「優越的地位の乱用」を氾濫させる要因は、

    ▶文句の言えない下請け事業者の弱みにつけこみ、”不当な利益を得る”

     ことが平然と行われている親事業者の社内体質にあります。

     

    ▶このような親事業者への対応は、

    親事業者の経営陣に対し、書面で「行われている行為」を通知することです。

     

    冒頭で述べたように、「基本的なガバナンス」が機能していない会社は、”不法行為を見かけても上司に報告しない” 体質があるため、担当者や担当部署レベルで不法行為が行われている可能性が高いのです。

     

    問題発覚後に行われたメディアの取材に対し、多くの経営者が、”公正取引委員会の立ち入り検査を受け「初めて社内で不法な行為が行われていたことを知った」”と、このようなコメントをしています。

    (これは不法行為を報告するガバナンスが機能していない証です)

     

    通知に対する報復を恐れることはありません。

    まっとうな経営者であれば、むしろ業務改善の機会が与えられたことに感謝するはずです。

     ※ 報復があればすぐに行政機関の窓口に相談してください。

     

    なぜなら、公正取引委員会から是正勧告や措置命令を受けた事業者は「改善報告書」の提出だけでなく、法的処罰である「課徴金や罰金や損害賠償」を受けることにもなります。

    また、企業名、違反内容、勧告内容などが、公的機関のホームページで公表されると同時に、新聞各社の社会面や経済面に記事が掲載されます。

    このような状況になれば会社のレピュテーション(評価/評判・信用/信頼)は大きく低下します。

    下請け事業者からの通知は ”レピュテーション” の低下を防ぐ機会を与えられたことになるからです。

     

     

    優越的地位の乱用の「未然防止」

    この不祥事を未然に防ぐには「ガバナンスの強化」をしなければ防げませんが、ガバナンスはその会社の経営状況に大きく影響されます。

    業績が悪化すれば、どうしても利益を優先させる体質が社内に芽生えます。

    この利益優先体質がガバナンスを低下させ、不正行為が起きても ”見て見ぬふり” が起こるのです。

     

    業績の悪化はガバナンスの低下に繋がり、不祥事が起こりやすい状況を生み出しますので、”苦しい経営状況の時ほど” 経営者はガバナンスの強化に努めなければなりません。

     

    苦しい状況の中で不祥事が起これば、「社会の信頼を失い」 経営状況は更に厳しくなり、会社存続の危機に至ることになります。 直近でもこのような状況に至った会社が数社あります。


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