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「不祥事管理の教本」 未然防止の本質 (8th)

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    リスクマネジメントの専門家がお伝えします。

    誤った「リスク評価」が招くもの

     

    リスクマネジメントには、対象となる事案のリスク評価が欠かせません。

    なぜなら、リスク評価の軽重によって対応が大きく異なるからです。

     

    事が表面化するまで放置することが出来るリスクもあれば、

    放置したことで取り返しのつかない事態に至るリスクもあります。

    これらは、起点となる事案の初期段階でのリスク評価にかかっています。

     

    ”初期段階の「正確なリスク評価」で決まる” と言っても過言ではありません。

     

    例えば、

    軽微な不正だと評価し放置したことで、

    この不正が時間と共に社内に蔓延し「組織ぐるみの不正」に発展します。

    この状況下では、”今さら社会に公表できない” との思いが強く働き隠蔽が起こります。

    (従業員は、不正に対し違和感を感じながらも指示に従っています。)

     

    更に数年が経過すれば不正は常態化し、事は更に深刻となります。

    この時点での不正の発覚は、企業の存続をも左右する問題に肥大しています。

    (従業員は、不正に対する罪悪感が麻痺していますので不正は更に続きます。)

    そしてある日、突然不正が表面化します。

     

     

    このように、リスク評価を誤ったことで現在窮地に立たされている企業があります。

    日本を代表する企業の ”日産自動車、神戸製鋼所、SUBARU(スバル)” です。


    「不祥事管理の教本」 未然防止の本質 (7th)

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      不祥事の未然防止は、不祥事に至る「原因」や「要因」を取り除くことです。

      「優越的地位の乱用」は 、なぜ起こる!

      (濫用と乱用は同じで、メディアは主に「乱用」を使い、行政は「濫用」を使っています)

       

      優越的地位の乱用を起こす企業は、「基本的なガバナンス」が機能していません。

       

      基本的ガバナンスが機能していないとは、

      パワハラ・セクハラ・いじめ... など、倫理規範に反する行為を是正する統治能力が低く、不正行為が起きても ”見て見ぬふり” をする体質が社内に形成されています。

       

      この体質は、”不正行為や不法行為を見かけても上司に報告しない” 報告義務の放棄に表れます。

       

      あなたの会社では起きていませんか。

       

       

      先日、大阪ガスに「優越的地位の乱用」の疑いがあるため公正取引委員会は同社に立ち入り検査を行いました。(不公正な取引の疑いです)

       

      優越的地位の乱用とは、

      取引上の地位が優越している当事者が、取引相手に対し、その地位を利用して正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為を行うことです。この行為は「独占禁止法」により、不公正な取引方法として禁止されています。(公正取引委員会資料より引用)

       

      優越的地位の乱用(不公正な取引方法の禁止)に類似する行為を禁止する法律に下請法があります。

      下請法は、親事業者の下請事業者に対する取引を公正にし、下請事業者の利益を保護するために制定された法律で、適用対象を明確にし違反行為を具体的に法定しています。

      (公正取引委員会資料より引用)

      例えば、受領拒否、下請代金の支払遅延、下請代金の減額、返品、買いたたき、物品の強制購入・利用の強制、不当な経済上の利益提供要請、不当な給付内容の変更や不当なやり直し... などの行為を禁止しています。

       

      なぜこのような行為を立法化してまで禁止しなければならなかったのでしょうか。


      「不祥事管理の教本」 未然防止の本質(6th)

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        不祥事の未然防止は、不祥事に至る「原因」や「要因」を取り除くことです。

        突然の「〇〇行動」には、少なくとも3つ以上の要因がある!

         

        長年働いてきた会社員が、突然「会社を辞める」と言ってきた。

        長年勤めてきた教師が、突然「学校/塾を辞める」と言ってきた。

        順調に成長してきたタレントが、突然「芸能界を引退する」と言ってきた。

        長年つれそった妻が、突然「離婚したい」と言ってきた。

         

        このような「突然〇〇を行う行動」 周りの人には突発的な行動に感じますが、当人は突然とは考えていません。

        長い時間をかけ思い悩んで出した答えだからです。

        「辞めるか」「留まるか」で心が揺らぐ時期が必ずあります。

        この時期に、行動を駆り立てる新たな要素が加わることで上記の行動に至ることになります。

         

        その行動に至るには必ず ”3つ以上の要因” が隠れています。

        違った表現をすれば、「1つの要因だけでは行動は起こらない」と言えます。

        ※ 稀に、入社まもない、デビューまもない、新任教師、新婚... などで、1つの要因でも行動が起こることもありますが少数です。

         

        ある要因とある要因に更に新たな要素が加わった。

        このような時に、行動が起こるのです。

        (我慢の限界を超えた時です)

         

        当事者にしか分からないと思われるその要因ですが、

        その行動が起こる前に必ず身近な方になんだかのメッセージを発しています。

         

         〈行動に至る主な要因(悩み)〉

         (a)収入が少ない(衣食住の不安)

         (b)仕事がきつい(健康障害、睡眠障害など安全/安心不安)

         (c)人間関係がよくない(協調性不安)

         (d)上司が嫌い(恐怖と不快な思い)

         (e)孤独である(親和欲求の不安)

         (g)信頼できる人がいない(組織社会適合不安)

         (h)目指すものが違う(価値観の不満)

         (k)社風が合わない(束縛不満)

         (n)能力が発揮できない(承認欲求の不満)

         (o)将来の展望が見えない(自己実現欲求の不満)

        これらが主な要因ですが、この逆は満たされたい欲求で ”モチベーション” や ”人間の本能的欲求” です。

        (マズローの欲求5段階説とほぼ同じです)

         

        これらの「行動に至る要因(悩み)」に事前に気づくことが出来れば、対応策も見えてきます。

         社員に突然会社を辞められたら

         教師に突然学校/塾を辞められたら

         タレントに突然引退されたら

         妻に突然離婚をされたら

        誰もが困り、周りの方に多大な迷惑や心配をかけることになります。

         

        大企業や教職員は欠員の補充は容易ですが、「中小企業」や「塾」や「事務所(プロダクション)」であれば大きな損失が起こりますので防がなければなりません。

        しかし、誰も「当人の悩み」に気づかなければなにも出来ません。

         

        では、どうすれば「悩み」に気づくことが出来るのでしょうか。

        この答え、誰もが認識している ”現在社会が抱える課題” でもあります... 


        「不祥事管理の教本」 未然防止の本質(5th)

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          不祥事の未然防止は、不祥事に至る「原因」や「要因」を取り除くことです。

          内部通報制度から見える企業の社風/体質は!

          内部通報制度は、社内で行われている 「不正行為の早期発見と未然防止」および「不正を許さない体質の形成」 を目的とした社内制度です。

           

          この内部通報制度、以前は密告により ”相互の信頼関係が崩れ” 職場の雰囲気を悪化させると言うことで導入をためらう企業もありましたが、今や経営の透明性を確保するため多くの企業が導入しています。(それだけ不正がなくならないと言うことです)

           

          内部通報制度で扱う主な事案は「不正行為、違法行為、不法行為、社内規定に反する行為」です。

           不正、違法、不法の違いは、

           ・不正行為=社会通念上正しくない行為(公序良俗に反する行為)

            ※ ”不正行為” と表現した場合は下記の行為も含まれます。

           ・違法行為=法律に反する行為

           ・不法行為=法律に反する+反社会的である行為(違法より重篤な行為)

           どれも行ってはならないことには変わりはありません。

           

          この制度について定点観測を行い情報を発信している東洋経済新報社の ”東洋経済 「2015 CSR企業総覧」” に、内部通報が多い100社ランキングを掲載しています。そのランキングは

           *内部通報件数を公開している472社のうち上位100社をランキング形式で掲載。

          上位のランキング ( )内は2013年度の通報件数

           セブン&アイ・ホールディングス(668)

           ヤマトホールディングス(440)

           日清医療食品(415)

           明治安田生命保険(324)

           NTT(312)

           ダイハツ工業(191)

           損保ジャパン日本興亜ホールディングス(184)

           大和ハウス工業(181)

           JT(164)

           LIXILグループ(161)

           ユニーグループ・ホールディングス(161)

           IHI(158)

           T&Dホールディングス(143)

           デンソー(141)

           サントリーホールディングス(132)

           アズビル(125)

           りそなホールディングス(122)

           新日鐵住金(117)

           三菱ケミカルホールディングス(116)

           トヨタ自動車(113)

           出所 東洋経済新報社 2015年版『CSR企業総覧』および 東洋経済ONLINE

          (2016年度版のCSR企業総覧も先日発行されています)

           

          まずは通報件数を公開している企業に対して敬意を表します。

          なぜならこの情報を公開するのは、改善しようとする強い意志の表れです。

          そうでなければ公開などする必要性はありません。

           

          そして通報件数ですが、多いから悪い、少ないから良い、とは言えません。

          通報件数は従業員の数が多ければ多くなるのが必然です。

          だから件数では良し悪しの判断はできません。


          「不祥事管理の教本」 未然防止の本質(4th)

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            不祥事の未然防止は、不祥事に至る「原因」や「要因」を取り除くことです。

            「電通」なぜブラック企業に顛落(てんらく)してしまったのか。

            広告業界の最大手である、あの電通がなぜブラック企業と呼ばれる体質に変貌してしまったのか、今回はこの問題を深堀してみます。

             

            厚生労働省は ”ブラック企業” についての定義は定めていませんが、その一般的特徴については述べています。

            ]働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す企業

            賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど

             企業全体のコンプライアンス意識が低い企業

            上記のような状況下で労働者に対し過度の選別を行う企業

             (厚生労働省ホームページより抜粋)

            このような特徴のある企業を『若者の 「使い捨て」 が疑われる企業等』 と表現しています。
            (厚生労働省はブラック企業とは呼ばずにその問題点を端的に表す表現を使っています)

             

            電通は上記特徴の´△乏催するのと、その悪質性が高いことから10月14日に東京労働局の過重労働撲滅特別対策班(通称「かとく」)や労働基準監督署のメンバーが、電通本社や複数の地方支社に抜き打ち調査(臨検監督)に入りました。

             

            その背景には、違法な時間外労働をさせていたことで2014年と2015年の2度にわたり、労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告(行政指導)を受けているにもかかわらず、その後も違法な時間外労働が続けられている疑いがあり抜き打ち臨検を受けることになったと言われています。

             

            電通への抜き打ち臨検は3件の過労自殺にありますが、残念なことは ”なぜもっと早く臨検が行われなかったのか” そうすれば3件目の過労自殺は防ぐことが出来たのではないか...... 無念でなりません。

             

            <電通 3件の過労自殺>

            ■2015年12月、新入社の女性社員(当時24歳)

            直近の月残業時間は131時間 *出勤と退勤時間でのカウント。

            (上司から残業時間の記録は70時間を超えないように指示されていた)

             

            ■2013年6月、男性社員(当時30歳)

            労働基準監督署の見解は長時間労働による過労死と認定

            詳細は遺族の意向により明らかにされていない

             

            ■1991年8月、入社2年目の男性社員(当時24歳)

            直近の月平均残業時間は140時間

             

            これらの過労自殺は 『「職場の抑圧な雰囲気」と「上司の高圧的態度とパワハラ、セクハラ、モラハラ」 に 「長時間労働」 が加わり、精神不安になり寝られる時間も極端に短くなり自殺に至った』 と各メディアは伝えています。

             

            誰もが 「異常」 と考える職場の状況を、なぜ電通は放置していたのでしょうか。

            この問題(不祥事)の再発を防ぐポイントはここにあります。

            なぜだと思われますか......

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